成功種牡馬の条件

皆さん、こんにちは。

 

POG2020-2021がスタートしまして、ドラフト制のPOGに参加されている方、すでに指名を終えられて、あとは指名馬の活躍を見守るだけ、という方もいらっしゃると思いますが、まだまだ指名馬の選定に時間を割ける方もおられるでしょう。

 

現2歳世代は、ディープインパクトハーツクライキングカメハメハダイワメジャーといったリーディング上位の種牡馬が高齢になってから種付けされて生まれた馬たちであり、生産者が徐々に後継種牡馬へと繁殖牝馬を回しはじめた謂わば「移行世代」ですので、今まで通りの選定で臨むと痛い目に遭う可能性があります。

事実、現3歳世代はキズナエピファネイアといった新種牡馬の初年度産駒であり、他にもゴールドシップなどがバンバン活躍馬を送り出しているのは「種牡馬の移行」というのも背景にあると考えられます。

 

やはり注目を集めるのはディープインパクト産駒の種牡馬でしょう。生産者向けの種牡馬カタログや、一口馬主のクラブのパンフレットなどで「ディープインパクト後継の〜」「ディープインパクトとよく似た〜」といった広告をよく目にしますがちょっと待ってほしい。

ディープインパクトの後継種牡馬というだけで飛びつくのは危険で、母系が良くないと空振りを繰り返してしまいます。

 

そこで、今回はあえて失敗例を紹介します。

とても分かりやすい例だと私が思っているのがワールドエースです。

ワールドエース産駒は、ディープインパクトの産駒と体型や動きがよく似ている」という理由で馬産地で人気になっていました。確かに産駒には小柄で少し非力さを感じさせるもバネはあるというディープインパクト産駒と似た特徴がありました。しかし、いざレースへ行くとスピード不足により上位争いに加われないという厳しい結果が待っていました。

 

同じディープインパクト産駒の種牡馬であるキズナリアルインパクトは産駒が活躍しているのに、一体どうしてワールドエースの産駒は勝ち上がらないのだろうと疑問に思い、ワールドエースの血統表を見ると、ワールドエースはG1で活躍している多くのディープインパクト産駒が持っている馬力型の血を持っていなかったことを思い出しました。キズナリアルインパクトはきっちりと馬力型の血を母系に持ち、その力で産駒を走らせていたのです。

 

このことから、私は新種牡馬の産駒を見る際に

『新種牡馬の産駒は、その父自身の戦績や特徴よりも父の母系の血統を見ろ‼︎』

と自分に言い聞かせてから見るようにしています。

 

しかし、それが通用しない血統もあるんです。それについてはまた今度お話します。

 

今週もお疲れ様でした‼︎